2009年04月27日

小物玩具事情 〜其の7〜

■ 小物玩具事情 〜其の7〜

    ---不良品について---

 小物玩具は景品用として使われる事が多い為、

 また、価格に厳しくメーカー間の競争も激しい為、

 出来るだけ中国で安価に抑えた作りを要求されます。


 その為、種類によってある一定の不良品が

 どうしても発生してしまいます。


 特に夏場に人気の光り物の場合、

 電池の早期消耗や接触不良といった事が起り易く、

 3年位前までは、通販に至っては扱いが非常に難しく、

 当社は、不良を見越してある程度の予備を一緒に同封して

 お送りしておりました。


 しかし、それではまったく不良率が読めず、

 結局何割かのお客様には代替え品をまた送り直す

 等のご対応をせざるを得ない状態でした。


 結局この部門はやればやるほど赤字が続き、

 人気がどんどん出てくるのに最早、

 続けられない危機に直面しておりました。

 
 そこに3年ほど前、同業者がこれらの商品に

 「業務用商材に付き、不良でも返品不可」の様なコメントを載せ、

 販売する様になりますと、

 それを見た同業他社も同じ様な販売方法をするのが広まりまして、

 当社としましても、それに追随する形となりました。


 「業務用商材」という様な言葉は適切では無いかもしれませんが、

 他に良く該当する言葉がない為、

 この様な表現を使って、ご理解して頂いているものです。

 

  当社としましては、特に不良の多い光り物のジャンル欄に、

 下記の様なページをリンクし、ご案内させて頂いております。


   ※不良品の発生率は17%以内を想定しております。

   ※12個入りの商品の場合は2個まで、

24個入りの商品の場合は4個まで、

     それ以上の不良品があった場合は、

1度ご連絡をお願いいたします。

   ※但し、お使いになっている内に不良になったものは

対象外とさせて頂きます。
    
    また、使用期日が迫ってからのご対応は出来かねますので、

十分余裕をもってご発注と、早めの検品をお願い致します。
 
    なお、季節物商品に付き代替品が同じ物をご用意できない

場合がございますので、予めご了承下さい。

  
    これらを考慮の上、商品の販売価格を設定、

また、ご注文をお願いいたします。



posted by あたろう at 17:52| Comment(63) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月13日

小物玩具事情 〜其の6〜

小物玩具事情 〜其の6〜 ---対象年齢◎歳以上って?---

輸入の際、どの様なジャンルの商品かによって、
検査方法や検査項目が異なります。
主に中国から玩具は輸入されますが、
これが玩具という名前で輸入する場合と、
スポーツ用品、文具等の場合とでは
検査が異なるそうです。
しかも、対象年齢をどの様に表示するかによっても、
検査が異なりますので、輸入業者も頭を痛める所です。
何か事が起きた時、対象年齢と保護者監督責任等、
様々な関係が考慮されるのでしょう。
従いまして、実際に使用するであろう年齢層を考えると、
どうしてこの様な対象年齢を表示しているのか
疑問に思う事があった場合、理解できると思います。
posted by あたろう at 10:34| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月02日

小物玩具事情 〜其の5〜

小物玩具事情 〜其の5〜
--- 輸入玩具の泣き所 ---

小物玩具もそのほとんどが、今や中国製になってしまいました。
中国人の親類縁者か特に親しい方等の何かしら特別な繋がりが
無いと中国の会社との取引は難しいと、本で読んだりテレビで見た
ことがあります。
また、それでも中国との取引は、まず前金が前提です。
場合によっては製造前に仕掛金を払い、出来た商品を船積みする
時点で決済し、代金を支払わなくてはいけません。
その後、どんぶらこっこと日本海を渡り、やっと港に着けば
税関等の検査が待ち、幾つもの検査をパスし、うまく通関出来たら
それを何処の倉庫に入れるかを考えながら引き取りに行かなければ
なりません。
2008年の11月からは、おもちゃも一層の検査が厳しく、検査項目も
倍以上になり、下手をすると持ち込めず中国に持ち帰り〜。
になってしまいます。
前金、しかも既製品を輸入しても最低2か月かかり、やっと入荷し
日本国内で販売して回り、代金回収に2か月とかかかっていたら、
余剰資金が相当無いとやっていけません。
ですので、1社で独占は到底出来ない世界であります。
おまけに入荷した商品の容器がほとんど壊れていたり、
不良品だらけだったりというのはよくある事。
不良品のクレームもいっさいきかないというのが、常識の様です。
ちょっと日本の商習慣では理解し難いことですが・・・
そうとうベテランになり、商品選択を誤らないようにしなければ
成功はおぼつかないようです。

これから夏に向けて、光り物が入荷してきますが、これに使用する
電池をどのレベルにするかというのもメーカー(輸入元)の頭を痛める
ところ。数段階ある電池のレベルを、良いものにすると同業他社の
同じ様な商品と比較して原価の高い商品になってしまい売り難く、
逆に安いもので抑えるとコンテナの中の高温にやられて、入荷した
ものの電池切れが多く発生したり何か月も持たない電池寿命になって
いたり、等がおきます。(売れるとなると中国の複数のおもちゃ工場が
殆んど同じものを作っています。)従いまして見た目に同じでも(箱まで
デザインが全く同じで別メーカーというのもよくある。)、色々な原価の
商品が出回る可能性があり、実は値段だけで判断はとても難しい
のであります。
posted by あたろう at 11:23| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月19日

小物玩具事情 〜其の4〜

小物玩具事情 〜其の4〜

---中国奥地のおもちゃメーカー---



小物玩具を中国から輸入している商社の方が、

毎月何件か当社に商談にみえますが、

今日はその中のお話。



上海や香港の展示会等で商談しますと、

すでに商社が仲介してますので、

出来るだけ内陸の製造工場と直に取引した方が

安く、新しいものを入手できます。

工場の社長と幾つものサンプルを前に、どの様な

パッケージスタイルにし、デザインロゴ、表示、

梱包方法(内箱とケースの入り数、梱包材質等)

それぞれの場合の単価、納期・・・

様々な事を決めなくてはなりませんので、

商談は当然深夜までかかります。

そうしますと、中国奥地のおもちゃメーカーでは

まだ昔ながらの慣習と言いましょうか、習慣で

工場が運営されていて、おもちゃの組立て作業をしている

多くの工員たちは、「まだ社長が、仕事しているから」

と、商談が終わるまで作業を止めようと(帰ろうと)しないそうです。

夜の12時を過ぎると、早く終わりにして皆を帰してあげなくちゃ・・

と思い、気がきでなくなる・・・ということであります。

何と経営者思いの素晴らしき社員たちでしょうか?


posted by あたろう at 09:37| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月10日

小物玩具事情 〜其の3〜

小物玩具事情 〜其の3〜

---大流行のルービックキューブをもう一度---


皆さん、1980年から1981年にかけて大流行した、
あのルービックキューブを覚えていますか?
覚えている方は、それなりのお年です。

玩具業界では、ダッコちゃん、ルービックキューブ、たまごっち
が3大ヒット商品として永く語り継がれています。

我、小物総合玩具業界でも海賊版も出回り、過去最高の
売上を達成したものです。
当時は小さな玩具メーカーが日本にたくさんあって、まがい物
作りに精を出していたのでした。
私はその頃は東京で大学生か卒業したての頃で、
帰省の時、上野駅前で業者と待ち合わせして、ルービックキューブ
を両手に持てるだけ持って、電車に乗り込んだものでした。
商品が足らず、そこまでして皆毎日入荷を望んでおりました。
その時は「露天商様が店頭で入荷を待っているから裏口から入れ」
と言われていました。奪い合いが発生するほどの人気でした。
ブリタニカ百科事典のナンバーワンセールスだったという臨時拡販員も
その時当社に入社して、玩具業界の春だったと聞きます。
posted by あたろう at 13:44| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月09日

■ 小物玩具事情 〜其の2〜

■ 小物玩具事情 〜其の2〜

--- MADE IN CHINA はいつ頃から?---


  
  皆さん、今でも「たまごっち」何処かにしまってありますか?
  
  「たまごっち」の裏をご覧ください。

  made in china と入っていますよ。

  あの当時からすでにメーカーのおもちゃもほとんど中国製だったのが窺い知れます。

  その当時、小物玩具は中国製より、香港製が多かったように思います。

  今は中国が世界の工場になっていますが、何年か後にはベトナムやインドが台頭

  してくるのでしょうかね。

  安い中国製を輸入する様になって、日本のメーカーは殆ど影を潜め、

  今残っている日本の小物玩具メーカーは、
 
  だいたい下記の様な商品類の一部のみかも知れません。 


紙風船
ゴムフーセン
木ごまやケン玉等の木製の懐かし玩具
まきとり
シャボン玉
ヒコーキ
ボール
カード、シール、トランプ等の紙製品
ヨーヨー関連

ビー玉
スーパーボール
お面
ビーズ
鉄砲

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 「おもちゃ」とそれを入れるパッケージや袋を中国で作って日本に輸入し、

  日本でそのパッケージや袋に「おもちゃ」を入れる加工をして仕上げると、

  MADE IN JAPAN になるそうです。

  但し、小物玩具の場合そもそもすごく安い商品ですので、

  その手間代の方が高くついてしまい、

  中国でおもちゃを安く作る意味が

  なくなってしまうそうです。

 (複数の輸入会社間の価格競争もありますし・・)



  なんか、遠いインド洋で獲れた魚を日本の何処かの漁港に水揚げすると、

  その漁港の産地になる、のと似てますね。

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posted by あたろう at 18:32| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月30日

小物玩具事情〜其の1〜---玩具業界が、分類されていなかった頃---

「イベント用品トチギヤ」サイト店長、福島です。

今回からしばらく、小物玩具事情を私個人的な経験や

業界事情など踏まえながら書かせて頂きたいと思います。

これにより、この様な業界があるという事、また諸事情をご理解頂けたら
少しでもお客様がご注文し易くなるのではないかと思い、始めました。


■小物玩具事情 〜其の1〜
---玩具業界が、分類されていなかった頃---

私がまだ小学生低学年の頃、結構よーく色々な事を覚えている頃、

ここ、群馬県の桐生市に住んでいました。

1965年頃のお話です。(昭和30年代終わりから40年頃)

家は玩具問屋栃木屋(会社にする前で漢字でした)

の店舗併用住宅に住んでいました。

といっても当時は借家で、狭い店と、狭い部屋に従業員も

含めて大人数で住んでいました。

(ALWAYS 三丁目の夕日に結構近い時代)

従業員は親戚のお兄ちゃん達が多く、

当時はミゼットという三輪車に乗って

品物を運んでいました。

駐車場など無かったので道に止めていたのでしょう。

その頃は、玩具業界も明確に大物玩具(メーカー品)と

小物玩具(主に駄菓子屋さんで扱う商品)とプラモデル業界や

ファンジー雑貨業界のようには分かれていませんでした。

当店でもタカラのだっこちゃんを売っていましたし。

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父から聞いた話です。

ある時(昭和30年代)、

名古屋の一次玩具問屋さんから電報が届き、

その内容が 「偽、出張員行く、支払してはいけない。」 等の内容で、

暫くしてその出張員が来て、

「前任者が急病で私が代わりに出張にお伺いしましたので、集金していきます。」

と言ったそうな。

父は「後で送金する・・」

というような事で帰したらしい。

たぶんまだ電話がなかった頃の話かも・・・

posted by あたろう at 12:35| Comment(0) | ショッピング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする